住環境整備の備忘録

住環境整備の施工例を兼ねた備忘録です。 福岡市近郊で家と店のリフォーム・リノベーションを手掛けています。

介護保険を利用した玄関の段差解消工事2 福津市


前回の玄関の段差解消工事の続きです。

玄関段差解消 福津


高さが40センチ以上あった玄関を、上がりやすくするために介護保険の助成を使って土間の整備と踏み台の設置、手摺の取り付けを行います。

前回の記事では玄関の土間に無理なく階段状の踏み台を置ける状態にモルタル整備し、サッシとの段差も解消しました。
翌日土間の表面が固まったのを確認し、階段状の踏み台を設置しました。

玄関段差解消 福津

40センチの段差の玄関に、1段10センチで3段の踏み台を設置した為、段差が等分で緩やかな階段となりました。
それだけでは危険なので、階段の傾斜に合わせた手摺を設置します。

玄関段差解消 福津


これで安心して退院出来ますね。

トイレやお部屋への手摺も数箇所取り付けました。

トイレ手摺


丁度良い場所に柱などの強い下地がない場合は、写真のように補強板を取り付けます。
石膏ボードにアンカーを使って手摺を取り付けてあるのを見ることがよくあります。
補強板の費用は削減されますが、決して頑丈な取り付けとはいえず、本末転倒といったところでしょうか。
相見積もりでたまにあるんですが、上記のような施工やプラスチック製の手摺(劣化しやすい)を使ったりと、取り付けた当初さえ良ければいいというものでは無いはずなんですが.....


安心の在宅介護 の為に


安全な生活環境を

介護保険を利用した玄関の段差解消工事 福津市

 今回は段差が高すぎる、昔ながらの玄関です。
介護保険の利用者さんはこの家のおばあちゃん。
現在は病院に入院中で、玄関の段差解消工事と手摺の取付が完了次第退院となります。
さて現状です。

玄関段差解消 福津

土間から廊下の床面までの段差が40センチもあります。

玄関段差解消 福津
 
奥行きは90センチで、以前玄関の引き戸を木製のものからアルミサッシに替えた際に出来た段差もあります。

玄関段差解消 福津

40センチの高さを楽に上がれるようにするために、階段上の踏み台と手摺を設置するご提案となりました。
玄関の土間をモルタルで床上げし、サッシの段差も解消します。

まずは土間を解体。
既存の土間を解体せずに、接着剤を併用してモルタルを上塗りすることも出来るんですが、こちらのお宅の土間の塗りが薄かったため、解体して下地からしっかりと作りなおすことにしました。
少しの手間を惜しむとトラブルの原因となります。

玄関段差解消 福津


土間を解体したら、砂利を敷き詰め転圧します。

この小さなスペースでも、きちんとワイヤーメッシュを入れましょう。

玄関段差解消 福津

玄関段差解消

ワイヤーメッシュを入れたら砂多め水少なめのパサモルタルと呼ばれるモルタルを敷き、しっかりと叩き固めます。

玄関段差解消 福津

次の工程は、表面を滑らかに仕上げる為に水とセメント多めのモルタルをレベルを確認しながら塗り重ねます。

玄関段差解消 福津

玄関段差解消 福津
玄関段差解消 福津

サッシとの段差もなくなり、廊下までの高さもきっちり40センチとなりました。
写真の時点ではまだ最終の押さえまでは行なっておりません。
もう少し表面が固まってから、仕上げ用の金ゴテでツルツルに仕上げます。

玄関段差解消 福津

今回はここまで。
次回は翌日土間の表面が乾いてから行った、踏み台と手摺の設置となります。


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介護保険を利用した、外部スロープ工事(兼通路整備) 福岡市東区

今回の介護保険の利用者さんはこちらの家の奥様で、歩行器を使って移動してあります。
門から玄関のポーチまで、砂利の間にセメントの平板が敷いてあり、ポーチには10センチ程度の段差があります。
歩行器でこの通路を通って家に入るのが難しく、スムーズに門から玄関まで移動できるように、介護保険を使って工事してもらえないかとご相談をいただきました。

工事前の写真をご覧ください。
外部スロープ

外部スロープ

外部スロープ

介護保険の対象となる段差解消と通路整備をご提案し、利用者さん、ケアマネージャーさん共に了承いただけましたので、区役所へ必要書類を提出し事前申請を行い、後日工事を行いました。

まずは既存のモルタルで整備してある部分と、砂利の境目を掘り下げて、十分な厚みでモルタルを打てるようにします。
継ぎ目部分は特に割れやすいですから要注意です。

外部スロープ
 
全体を掘り下げて、下地を作っていきます。
モルタルを打つ前に、砕石を敷きこみます。
最近では再生の砕石が主流になりました。

外部スロープ
 
外部スロープ

仕上がりの高さを考慮して、砕石をまんべんなく敷き詰めた後は、プレーナーという機材で圧力をかけ締めていきます。
砕石を叩き固めて沈まなくするんですね。
その後ワイヤーメッシュを敷きます。 

外部スロープ

ワイヤーメッシュを敷き終えたら水が少なめでパサパサの、いわいるパサモルタルを打ちます。

この時、ワイヤーメッシュがモルタルの間に入るように、メッシュを少し引き上げて、メッシュの下にも十分にパサモルタルが入るように施工していきます。
大掛かりな場合は専用のスペーサーを使うこともあります。
パサモルタルを平らに敷いたら、仕上げのモルタル(水分多め)で仕上がりの高さに合わせて、表面をキレイに仕上げていきます。

外部スロープ

外部スロープ

刷毛引きといって、モルタルの表面をブラシで撫ぜてざらつかせ、滑りにくいようにする仕上げです。
数本入っている線はシビ目地といって、土間の途中にシビ鏝で溝を掘っています。
これはクラック(ひび)を防止する為の物です。

外部スロープ


玄関ポーチとの段差も無くなり、これで安全に歩行器で家の中まで入ることができます。
家の中に数カ所の手すりを付けて完成です。



よろしくお願いします。

よろしくお願いします。
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